イヤイヤ期は、子どもの成長において大切な時期ですが、親にとっては大きな試練でもあります。何をしても「イヤ!」と拒否されたり、理由もなく泣き続けたりする子どもにどう対応すればいいのか、悩むことも多いでしょう。この記事では、イヤイヤ期の子どもが泣いたときに親が取るべき対応と、自己肯定感を育てるための関わり方について解説します。
イヤイヤ期とは?
イヤイヤ期は、一般的に 1歳半~3歳頃 に訪れる時期で、「自分の意思を持ち始めた証」とも言われます。この時期の子どもは、自立心が芽生え、「自分でやりたい」という気持ちが強くなります。しかし、まだ言葉や感情をうまくコントロールできないため、思い通りにならないと 泣いたり、怒ったり、拒否したり することが増えます。
イヤイヤ期の特徴として、以下のような行動がよく見られます。
✅ なんでも「イヤ!」と拒否する
✅ 気に入らないことがあると大泣きする
✅ 自分でやりたがるが、うまくできなくて怒る
✅ 親が手伝おうとすると、さらにイヤがる
このような行動にどう対応するかで、子どもの自己肯定感の育ち方が変わってきます。
子どもが泣いたとき、放置してもいいの?
イヤイヤ期の子どもが泣いているとき、「しばらく放っておいたほうがいいの?」と迷うことがあります。結論から言うと、 「放置」と「見守る」は違う ということを理解することが大切です。
放置するとどうなる?
- 子どもが「感情を受け止めてもらえない」と感じる
- 親に気持ちをわかってもらえないことで、不安になる
- 自己肯定感が低下しやすくなる
泣き続ける子どもを完全に無視するのではなく、「そばにいるよ」という安心感を伝えながら、子どもの気持ちが落ち着くのを 「見守る」 ことが大切です。
泣いたときの適切な対応
- まずは気持ちを受け止める
→「嫌だったんだね」「悲しかったね」と共感の言葉をかける - すぐに説得しようとしない
→ まずは子どもが気持ちを出し切るのを待つ - 落ち着いたら代替案を提案する
→「○○は難しいけど、こっちならできるよ」
このように、子どもの気持ちを認めつつ、冷静に対応することが大切です。
イヤイヤ期の子どもへの対応方法
イヤイヤ期の子どもと向き合うときは、 感情を受け止めながらも、適切なルールを伝えること が重要です。
1. 否定せずに受け止める
子どもが「イヤ!」と言ったときに、「ダメ!」とすぐに否定するのではなく、一度気持ちを受け止めましょう。
✅ NG例:「そんなこと言わないの!やめなさい!」
✅ OK例:「イヤなんだね。でも、ママはこうしてほしいな」
こうすることで、子どもが「自分の気持ちをわかってもらえた」と感じ、落ち着きやすくなります。
2. 「どっちがいい?」と選択肢を与える
「やる or やらない」ではなく、 「AとBのどっちにする?」 という形で選択肢を与えると、子どもが納得しやすくなります。
✅ NG例:「靴履いて!」(→「イヤ!」)
✅ OK例:「赤い靴と青い靴、どっち履く?」
選択肢を用意すると、子どもが「自分で決めた」と感じ、スムーズに行動しやすくなります。
3. 気持ちを言葉にするサポートをする
イヤイヤ期の子どもは、自分の気持ちを言葉でうまく表現できません。そこで、親が代わりに言葉にしてあげることで、感情の整理を手伝うことができます。
✅ 「怒ってるんだね」
✅ 「悲しかったんだね」
✅ 「○○がやりたかったんだね」
このように言葉で代弁してあげると、子ども自身も「自分の気持ち」を理解しやすくなります。
自己肯定感を育てるための関わり方
イヤイヤ期の対応次第で、 子どもの自己肯定感 が育つかどうかが変わってきます。
1. 「できた!」を増やす
子どもが何かに成功したときに、「すごいね!」と認めることで、自信がつきます。小さなことでも成功体験を増やしましょう。
✅ 「自分でおもちゃを片付けられたね!」
✅ 「頑張って最後まで歩いたね!」
2. 「ママは○○ちゃんが大好きだよ」と伝える
子どもがイヤイヤ期で手を焼くことがあっても、「大好きだよ」という気持ちはしっかり伝えましょう。安心感が生まれ、情緒が安定しやすくなります。
3. 「泣いてもいいよ」と許可を出す
「泣かないの!」と言われると、子どもは「自分の気持ちを出してはいけない」と思ってしまいます。泣いてもいいことを伝えつつ、「落ち着いたらお話ししようね」と次の行動を促しましょう。
まとめ
イヤイヤ期の子どもが泣いたとき、完全に放置するのではなく、「気持ちを受け止めながら見守る」ことが大切です。
イヤイヤ期の対応ポイント
- 子どもの気持ちを否定せず受け止める
- 「どっちがいい?」と選択肢を与える
- 気持ちを言葉にして代弁する
- 成功体験を増やし、自己肯定感を育てる
- 「泣いてもいいよ」と感情を受け入れる
イヤイヤ期は子どもの成長の一部であり、適切に対応することで「自分の気持ちを大切にしながらも、人と関わる力」を育てることができます。焦らず、親子で一緒に乗り越えていきましょう!